2009/5/25 月曜日

OfficeLiveWorkspaceのドキュメント管理機能

この記事は、5月8日と5月14日の2つの記事の続きです。
● 将来性あり?−−−OfficeLiveWorkspaceを試してみました
● OfficeLiveWorkspaceはGoogleDocsを超えることができるか?

今回は、ドキュメント管理機能とテンプレートを取り上げます。これまでのレポートに書いたように、OfficeLiveWorkspaceは、オンラインストレージとしては申し分ありません。もしも筆者の予想どおりに、ここが次期MicrosoftOffice2010のWebアプリケーション提供サイトになれば、GoogleDocsを超える支持を得るものと予想しています。まだ未完成な部分も多く、これから機能の追加や変更が行われる可能性が大きいのですが、現時点での使い勝手をレポートします。
なお、ドキュメント共有の部分も取り上げる予定だったのですが、思った以上に長くなったので、次回に取り上げます。

(1)ドキュメント管理の概要

OfficeLiveWorkspaceに接続すると、画面01のマイワークスペース画面が表示されます。この画面は、左側と右側に分かれています。左側で選んだワークスペースの内容が、右側に一覧表示されます。一覧からドキュメント名をクリックすれば、ドキュメントの内容が画面に表示されます。

画面01 マイワークスペース
ph090501.png
OfficeLiveWorkspaceにサインインすると、この「マイワークスペース」画面が表示される。ここでは、初期設定の「ドキュメント」以外に「ワークスペース1」「ワークスペース2」の2つのワークスペースを作成してある。

ドキュメントはフォルダで管理することができます。フォルダの中にさらにフォルダを作成することも可能です。そのため、右側の一覧表示の上部に、現在選択中しているワークスペースやフォルダがどの位置にあるかを階層を追ってパス表示する(いわゆる「パンくずリスト」)ようになっています。

画面02 パンくずリスト
ph090502.png
これは「マイワークスペース」→「ワークスペース2」→「フォルダ1」→「下位のフォルダ1」とたどってドキュメントの一覧を表示している様子だ。

左側のペインでは、ワークスペースを選択します(画面01参照)。初期状態で表示されるワークスペースは「ドキュメント」だけですが、すぐ下にある「新規ワークスペース」をクリックすると、新しいワークスペースを追加することができます(実際の手順は次節で取り上げます)。
作成したそれぞれのワークスペースごとに、共通のテーマのドキュメントをまとめて収納しておくことができるわけです。また、ワークスペース単位で共有を設定することもできますから、利用価値は高いといえます。さらに、新規作成したワークスペースにもフォルダを作成でき、ドキュメントを柔軟に管理することが可能です。

**(削除箇所)**
残念なのは、ワークスペース間でドキュメントやフォルダを簡単に移動できないことです。「コピー」と「貼り付け」の機能はありますから、コピー&ペーストしてから元のファイルを削除することによって、移動と同じ処理は可能ですが、機能の改善が望まれます。(2009/6/7 訂正:アイテムの移動は、左側のナビゲーションバーにドラッグすることによって可能でした。お詫びしてこの段落を削除します。)
**ここまで**

左側のペインには、「マイワークスペース」のほかに、「共有」と「削除済みアイテム」の2つのグループがあります。「共有」グループには、他のメンバーと共有しているドキュメントやワークスペースが表示されます。共有については、次回解説します。
また、削除したドキュメントは、「削除済みアイテム」として30日間保管され、復活することができるようになっています。

(2)ドキュメント管理をGoogleDocsと比較すると……

参考のためにGoogleDocsのドキュメント管理がどのようになっているかを比較してみましょう。画面03がGoogleDocsのドキュメント管理画面です。一見したところ、OfficeLiveWorkspaceとよく似た画面構成になっています。

画面03 GoogleDocsのドキュメント管理画面
ph090503.png
OfficeLiveWorkspaceとよく似た構成の画面だが、ドキュメント管理の考え方で基本的な違いがある。

左側のペインには、「すべてのアイテム」「すべてのフォルダ」「種類別」「共有者別」というグループが並んでいます。このように見た目は似ていますが、大きな違いがあります。GoogleDocsに特徴的なのは、一つ一つのアイテムが、このグループのそれぞれに所属していることです。ですから、たとえば「すべてのアイテム」を選ぶと、あらゆるフォルダに所属しているドキュメントが一覧で表示されます。

これを簡単に言えば、GoogleDocsにおけるフォルダは、一種の「タグ」です。所属フォルダという「階層で管理できるダグ」を持っていると考えると、よく理解できます。

私の記憶に間違いがなければ、GoogleDocsの初期段階では、ドキュメントはタグで管理されていて、フォルダでの管理は用意されていなかったように思います。それでは使いにくいという意見が多かったからでしょう。フォルダによる管理に変更されました。

無理やり変更したためでしょうか、GoogleDocsのフォルダ管理は、中途半端で使いにくい印象を受けます。Windowsのユーザーにとっては、OfficeLiveWorkspaceの「ワークスペース+階層フォルダ」の方が、違和感なく利用できるように感じます。

ただし、それ以外の操作性はGoogleDocsの方が優れています。やはり一日の長といったところでしょうか。画面03で分かるように、ツールバーに「移動」メニューが用意されています。また、右側のペインではフォルダを階層表示できるようになっています。細かな使い勝手の点では、勝っています。

画面04 比較表
Image99.png

(2009/6/7 訂正)アイテムの移動は、左側のナビゲーションバーにドラッグすることによって可能でしたので、比較表を修正しました。お詫びして訂正します。

(次ページ「新しいワークスペースの作成」に続く)

2009/5/14 木曜日

OfficeLiveWorkspaceはGoogleDocsを超えることができるか?

2008年5月にベータ公開されたOfficeLiveWorkspaceですが、1年経過して、保存容量も増えて、機能も向上しています。筆者の予想では、ここが次期MicrosoftOffice2010のWebアプリケーション提供サイトになり、GoogleDocs(注01)との競合サイトになと思われます。そのつもりで、使い勝手を詳しくみていきましょう。
(==この記事は、前回の続きです==)

注01: 日本語では「Googleドキュメント」と表示されますが、紛らわしいので、本稿では「GoogleDocs」という表記を使用します。

(1)ファイルのアップロード機能は、2段構えになっている

前回の解説でも簡単に触れましたが、はじめて「ドキュメントの追加」コマンドを選択すると「単一ドキュメント」と「複数のドキュメント」という2つのサブコマンドが表示されます。ここから「複数のドキュメント」を選択するとMicrosoftSilverlightのインストールとなり、複数のドキュメントをまとめてアップロードできるようになります。

画面01 メニューバーの「ドキュメントの追加」を選択する

Image01.pngOfficeLiveWorkspaceに登録後、はじめて「ドキュメントの追加」コマンドを選択すると「単一ドキュメント」と「複数のドキュメント」という2つのサブコマンドが表示される。



画面02 MicrosoftSilverlightのインストールを案内する画面
Image02.png「複数のドキュメント」を選択すると、この画面が表示される。


画面03 MicrosoftSilverlight2のインストールを実行する
Image03.png画面02で「Silverlightのインストール」を選択すると、「セキュリティの警告」を経て、この画面が表示される。「今すぐインストール」を選択して、インストールを実行する。


自分のコンピュータからOfficeLiveWorkspaceにログインするときはMicrosoftSilverlightをインストールしておくのがおすすめです。一度インストール作業をしておけば、次回からはサブコマンドは表示されなくなり、複数・単数にかかわらず、自由にファイルのアップロードができるようになるので、便利です。

画面04 「ドキュメントの追加」を実行する
Image04.pngいったんMicrosoftSilverlightをインストールしておけば、サブコマンドは表示されなくなる。


画面05 複数のファイルをアップロードする
Image05.pngこのように、「開く」ダイアログで複数のファイルを選択することができるようになる。
ここでは、「CALENDAR」「CALENDAR2」「CALENDAR3」の3つのファイルをアップロードしてみよう。


画面06 アップロード中の画面
Image06.png現在「CALENDAR」のアップロードが完了し、「CALENDAR2」のアップロードをしているところだ。プログレスバーが表示されている。「CALENDAR3」ファイルは「待機中」と表示されている。


もう一つの選択肢の「単一ドキュメント」ですが、外出先のコンピュータなどからアクセスするときは、MicrosoftSilverlightをインストールすることが許されていない場合もあるでしょう。その場合は、面倒でも「単一ドキュメント」コマンドを使って1ファイルずつアップロードすることになります。
サブコマンドになっていて、一見非効率のように思われますが、このように、いろいろな状況に対応できるようになっているわけです。

(次ページに続く)

2009/5/8 金曜日

将来性あり?−−−OfficeLiveWorkspaceを試してみました

Filed under: Google Docs, Microsoft Office, Office Live Workspace, SkyDrive — matsui mikihiko @ 14:56:20

1年ほど前からベータ提供されているOfficeLiveWorkspaceですが、保存容量も増えて、機能も向上しているというニュースがあります(※01)。そこで、遅まきながら使い心地を試してみました。結果を先に報告すると、なかなかどうして、けっこう使えます。筆者は、ここが次期MicrosoftOffice2010のWebアプリケーション提供サイトになると予想しています。そのつもりで、使い勝手を詳しくみていきましょう。

※01 マイクロソフト、「Office Live Workspace」のディスク容量を5GBに拡大(PC Online)
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20090408/1013991/

実際に体験しながら、数回に分けて解説していきます。今回は、概要と登録からログインするまでの範囲を説明します。

(1)MicrosoftOfficeLiveWorkspaceの概要

MicrosoftOfficeLiveというサービスは、「Workspace」と「SmallBusiness」の2つに分かれます。

画面01 MicrosoftOfficeLive
Image01.pngMicrosoftOfficeLiveは「Workspace(Beta)」と「SmallBusiness」という2つの機能に分かれている。

一見すると「個人向け」と「業務向け」という区分けですが、この2つは全く異なった内容のサービスです。Workspaceは、オンラインストレージを中心とするサービスで、Microsoftの提供するサイトの機能をそのまま利用します。一方のSmallBusinessは、ホスティングサービスといって良いでしょう。ユーザーは、独自のWebサイトを構築できます。料金も、OfficeLiveWorkspaceは無料ですが、OfficeLiveSmallBusinessはドメインの登録など一部の機能が有料です。このSmallBusinessについては、また別な機会に取り上げることにして、今回はWorkspaceの機能を試してみましょう。

なお、MicrosoftではWindowsLiveというサービスも提供しています。紛らわしいのですが、こちらは次期Windows7と連携して利用することを目標に提供されているWebサービスです。手元の「アスキー・ドットPC」誌6月号の記事によれば、「Windowsメール(OutlookExpress)」「Windowsメッセンジャー」「Windowsフォトギャラリー」「Windowsムービーメーカー」などの機能は、Windows7では提供されずに、WindowsLiveによるWebサービスに移行するということです。
「なるほど……」ですね。

そのWindowsLiveには、SkyDriveというオンラインストレージ機能があります。このサービスは、一部OfficeLiveの趣旨とオーバーラップしている部分もあり、今後機能の調整が必要になると思われる部分でもあります(WindowsLiveとOfficeLiveは、統合されるという報道もあります:※02)。

※02 Microsoft、Windows LiveとOffice Liveを統合へ(IT Media)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0901/27/news031.html

Googleドキュメントを加えて、3つのサービスをざっと比較してみましょう。次のような位置づけになります。

画面02 競合する3機能の比較表
Image02.pngWorkspace(OfficeLive)とSkyDrive(WindowsLive)の機能は競合している。そして、ターゲットは「Googleドキュメント」だ。

(注)※01の報道では、OfficeLiveWorkspaceの保存容量が5GBに拡大されたと書かれていますが、ヘルプなどの記述は500MBのままで訂正されていません。そこで、実際にファイルをアップして500MB以上のファイルが保存できるかどうかを試してみました(14MB程度のファイルを50個保存して確認)。

(次ページ「ログインするまでの手順」に続く)

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